去年も書いたが個人的に年が開けて、最初に読む本は『人生の時刻表 』が恒例になっている。この本は、自分と同じ年齢のときに、偉人(変人?)たちが当時どんな境遇の中にいて、どんな転機を向かえ、何を成し遂げ、何に挫折したのかを知ることができる。とにかく一年の初めに読むには最適だ。今年はざっと33歳のころの有名人たちのエピソードを読んでみて、つくづく思うのは「みんないろいろあったんだね」ということ。ありきたりだが。

井深大(M41・4・11)昭和16年
日本測定器月島工場で軍需産業を生産中、海軍中尉の盛田昭夫と知り合う。
内田裕也(S15・11・17)昭和48年
樹木希林と結婚。初対面はTBS『時間ですよ』のスタジオ。
角川春樹(S17・1・8)昭和50年
父・角川源義の死後、角川書店社長に就任。
梶原一騎(S10・9・4)昭和43年
『巨人の星』で劇画隆盛時代をきづいた梶原は、その連載のいっぽうで同じ『少年マガジン』に、本名をつかって『あしたのジョー』を連載開始する。
黒澤明(M43・3・23)昭和18年
みずからメガホンをとったのがこの年に公開された『姿三四郎』。
加山雄三(S12・4・11)昭和45年
母がなくなり、重役に名を連ねていた『ホテルパシフィック茅ヶ崎』が倒産し、税金未納の追微金とあわせて四億の負債をかかえる。
竹村健一(S5・4・7)昭和38年
英文毎日新聞を退社。山陽特殊製鉄にスカウトされて調査部に就任。しかしワンマン会社であったため、社長と意見があわず一年で退社する。
立川談志(S11・1・2)昭和44年
衆議院議員に立候補して落選する。
松本零士(S13・1・25)昭和48年
上京したてのころの、きたない四畳半での生活をモチーフに描いた『男おいどん』が大ヒット。
盛田昭夫(T10・1・26)昭和29年
東通工の専務取締役としてトランジスタの特許取得をはかるため初渡米。ウエスタン・エレクトリック社と当時の金で十万ドルで契約し、のちの大飛躍につながる基礎技術を取得した。

この面子の中ではジェットコースター並みの浮き沈みという点では、角川春樹が一つ頭抜きん出ているか…。なぜか『男たちの大和/YAMATO』も観客動員が100万人を突破してるし。まったく観る気にならないが。